浄土真宗大谷派(お東)の仏具飾り方
浄土真宗大谷派(お東)のあなたへ、仏具の飾り方を紹介します。
まずは宗派の基本からおさらいです。
本尊は、
阿弥陀如来です。
脇侍は、
向かって左が九字名号。右が十字名号です。
超かんたんな宗派紹介
浄土宗は「念仏を唱えればOK」でしたが、
親鸞は、
「いやいや、阿弥陀如来だけ信じていれば極楽へ行けるよ」と言って、浄土真宗を広めました。時は立ち戦国時代、織田信長と「仲良くしたい派」と「戦いたい派」で意見が分かれ、内部分裂状態に。
1600年の関ケ原の合戦後、徳川家康が本願寺の東側の土地を浄土真宗の分派にあげたそうです。
そこにお寺を建て、東本願寺として始めました。
組織が大きくなると仲間割れするのはどの時代も同じですね。
今回の使用仏壇
家具調仏壇「フォルテ18号」相場価格88,800円
外寸法
高さ54cm
幅44cm
奥行き33cm
内寸法
高さ39cm、幅39cm
上段の奥行き最大11cm
中段の奥行き最大9㎝
下段の奥行き最大11㎝
膳引き奥行きは最大18cm
今回の飾り方コンセプト
「家具調仏壇を昔からある仏具で飾ってみた」
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全体の写真がこちらです。上段から順に解説していきます。
上段に飾る仏具の解説
仏具名称 | 寸法 | コメント |
本尊仏像 | 3.5寸 | 柘植 東立弥陀 金泥書 八角台 |
脇侍掛軸 | 20代 | 向かって左が九字名号、右が十字名号 |
上段に飾る仏具の詳細
【本尊】を仏像にしました。なるべく阿弥陀様を大きくしたかったので台座の低い八角台にしています。
丸台でもよかったのですが、在庫がなかったので八角台に(汗)。
八角台でも正八角形ではなく、後ろ側は切ってあるので、奥行きも問題なく収まりました。
柘植にしたのは私の好みです(笑)。
中段に飾る仏具の解説
仏具名称 | 寸法 | コメント |
八角供花 金色 | 2寸 | プラスチック製 |
華鋲 磨き | 1.6寸 | 真鍮製 |
しきみ | 造花 | |
仏器 白 上金ハス | 中 | 陶器製 |
PC仏飯 お東用 | 11・12番用 | ゴムのような素材でできた食品サンプル |
中段に飾る仏具の詳細
お東で使うお供え物をのせる台は【八角供花】です。
しかし、小さいのでここにお供え物をのせるのは大変です。
ここは飾りとして割り切り、手前に供物台を置いてそこにお供え物をすると使い勝手がいいと思います。
この仏壇なら、5寸か6寸のサイズが最適ではないでしょうか。
仏壇内に置くのが難しいなら、ちょっと横に置いたりと、空いているところに置いて構いません。
【華鋲と樒(しきみ)】は、浄土真宗系しか使わない仏具です。茶台の代わりです。
上段に仏像を置いたため、中段に華鋲を設置しました。
同じく、【仏器】も中段にしてあります。
脇侍の掛軸は字の脇掛なので仏器は必要ありません。
逆に、脇侍に仏器が必要ないので、仏像にして中段に仏器と華鋲を置いたといってもいいです。
仏像を置くとその前にスペースがないので、何も置けません。
脇侍に仏器を供える場合、本尊の仏器のみ一段下がった中段に仏器がくることになります。
本尊の仏器が下で、脇侍の仏器が上というのはイマイチよろしくないので、結果オーライな仏具の配置となりました。
仏器に花立の水受け用の敷皿をひっくり返して使い、仏器台の代わりにしています。
【梅型仏器台】を使いたかったのですが、ちょっと背が高くなってしまい、諦めました。
もう少し大きい仏壇なら、正式な梅型仏器台を付けたいです。
~反省点~
仏器を白ではなく、総金仕上げの物でもよかったと後悔しています。
お東の仏具は金色で統一するので。失敗しました。
皆さんは気を付けてください。
下段・膳引きに飾る仏具の紹介
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仏具名称 | 寸法 | コメント |
ロウソク立て | 4寸 | 金メッキ仕上げ |
仏具敷 | 小 | 茶色 サンメニー製 |
花立 | 3寸 | 金メッキ仕上げ |
PC敷皿 | 小 | タメ木地 |
透かし香炉 | 大 | 差金入り |
PC香合 | 2.5寸 | 黒色 連水入り |
過去帳 | 4寸 | 鳥の子過去帳 |
見台 | 3.5寸 | 座り見台のケヤキ色 |
おりん | 2.5寸 | 広丸りん |
布団 | 2号 | 都布団 |
りん棒 | 4.5寸 | 黒檀りん棒 つづれ巻 紫 |
りん棒台 | 2.5寸 | タメ色。プラスチック製 |
下段・膳引きに飾る仏具の詳細
【花立】は花を生けるので、小さめのサイズにしました。
あんまり花立が大きすぎると花で脇侍が隠れてしまったり、仏壇の天井に当たってしまうからです。
できれば生花を飾っておきたいですが、夏場はすぐに枯れてしまったりするので、造花をおすすめします。
法要の時などの節目の時は、生花を生けてあげるといいと思います。
【ロウソク立て】は少し背が高くなっています。
実際のロウソクを使う場合は、膳引きの上に移動したり、別の台を用意して、そこで火をつけてください。
今回は、見た目重視で4寸にしてみました。
【見台】は足のない背が低いタイプにしています。
足があると背が高くなってしまうので、後ろの供花や掛軸を隠してしまいます。
なので足なしタイプです。
【香合】をつけましたが、毎日使うものではないので、この位置に見台を置いてもいいと思います。
お東専用の香炉は【透かし香炉】です。
使い勝手がいいように、少しだけ大きめにしてます。
差金入りにしてますが、無地でも問題なしです。
本来花立やロウソク立てと並ぶといいのですが、膳引きの上に置くことでお線香を扱いやすくしています。
りん台は本来【四角りん台】を付けたいのですが、高さが出るので今回は台は無しです。
お東では本来、三具足として「鶴亀」を使います。
置いてみたパターンもあるので、御覧ください。
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こうするとグッと【お東】の仏壇らしくなりました。
予算に余裕があるならこちらにしてみてはいかがでしょうか?
鶴にロウソクを立てるのはいいですが、絶対にこの場で火をつけないでください。
天井が近いのでとても危険です。