六角タタミ台は何に使うの?
そもそも六角タタミ台とは、鉦吾という鳴り物仏具を載せる6角形をした畳のことです。
よくお客様から、
「六角タタミ台の中はどうなっているのか?」
とお問い合わせをいただきます。
畳屋さんに頼むと、畳造りと同じ製造工程になります。
本来はこれが正式なものだと思いますが、ずっしりと重く、価格もそれなりになります。
それに比べ、現在流通している六角タタミ台は、軽く、価格も安くなっています。
見た目は同じに見えますが、材料や製作工程が違います。
六角タタミ台の中をみてみよう!
では、さっそく普及している六角タタミ台を分解し、中がどうなっているのか見てみたいと思います。
今回使用する畳の詳細
・平径3寸
・重さ約47g
丸い紋一つの大きさが3cm程度あります。他にも、4cm、5cmのものや、柄違い、色違いもあります。ただ、六角タタミ台では、この白を基調とした紋縁が基本となります。
まずは、周りの布を取っていきたいと思います。
木工用ボンドで接着してあるようで、水で濡らすとペリペリッと簡単にめくれていきました。
その中から現れたのがこれです。
上下に井草が貼られ、芯材には木粉を固めた【繊維板(せんいばん)】が使われていました。
【MDF】よりも木片が荒いので、【パーティクルボード】と言われるものと推察します。
パーティクルボードとは木材の小片を接着剤と混合し熱圧成型した木質ボードの一種である。配向性はない。木材の裁断サイズにより大きく分類され、配向性ストランドボード(OSB)>パーティクルボード>中密度繊維板(MDF)の順に裁断は小さくなる。裁断が細かくなるにつれ生木本来の性質は失われ、抵抗力が弱くなり、カビ易くなってゆく。原料としては主に解体廃材等が用いられる。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
なので、全ての六角タタミ台がこのようになっているわけではありません。
六角タタミと鉦吾の寸法
簡単に、六角タタミと鉦吾、一心支木の対応表を書いておきます。
実際に使う時はこの表を参照にして、仏具をそろえるといいと思います。
畳の縁の内側に鉦吾の足が入る寸法です。
こうすることで、ずり落ちることが多少減りますし、見栄えもいいです。
鉦吾の寸法 | 六角タタミの寸法 | 一心支木の寸法 |
3寸 | 4寸 | 3・4打 |
3.5寸 | 4寸 | 3・4打 |
4寸 | 4.5寸 | 3・4打 |
4.5寸 | 5寸 | 3・4打 |
5寸 | 6寸 | 5・6打 |
5.5寸 | 6寸 | 5・6打 |
6寸 | 7寸 | 5・6打 |
7寸 | 9寸 | 7・8打 |
8寸 | 尺0(10寸) | 7・8打 |
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まとめ
六角タタミ台の中身は、上下に井草が貼られ、芯材には「繊維板」が使われていました。
この作りのおかげで、軽くて安い六角タタミ台を作ることが可能となっています。
補足ですが、この六角タタミ台は別注品を作ることも可能です。
例えば、高さを20cmに高くすることもできます。
椅子に座りながら鉦吾を叩く際、ある程度の高さがあると便利です。
ただ、不安定さが増すので注意してください。
紋縁も通常より高さがある分、『よれる』こともあります。