【花立】は、仏壇には欠かせないものです
仏具における花立(はなたて)とは、その名の通り、花をお供えする、いわゆる花瓶のことです。
又は、「地花立(じばなたて)」と呼んだりしています。
生花はもちろん、造花、小常花をお供えするための仏具です。
小常花とは
「常花」ともよばれ、蓮を模した造花です。5、7、9、11本と奇数を基本に茎の数が決まっています。
材質にはプラスチック、木製、アルミ、銅、真鍮などがあり、金や彩色で装飾されています。
大きさは水上寸法4寸からそろっています。一対で使用します。
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- 7本立て 箔仕上げ
- 7本立て 彩色
小常花は浄土真宗系では飾りません。
浄土真宗は【生花】もしくは、生花の様な【造花】を飾ります。
(本山では、造花を推奨していませんが・・・)
※浄土真宗系とは「本願寺派(お西)」「大谷派(お東)」「高田派」「仏光寺派」などのことです。
逆に、
「浄土真宗以外は小常花を絶対使わなければいけないか?」
といえば、そんなことはありません。
生花を飾ってかまいません。
本来は生花を飾ります。
生花を飾れない方のために、小常花で代用してもいいとされています。
花立の種類
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- 青磁に金ハス入り
- ルリ色
- メッキ
- 細いタイプも有り
どの宗派でも使われる花立は種類がとても豊富です。
香炉やロウソク立てと同じように、陶器でできたものか銅、真鍮製が主になります。
最近ではモダンな仏壇に合わせたガラス製や、木製のものまであったりします。
お持ちの仏壇に似合う花立を探すのも楽しいと思いますよ。

価格の話をすると、陶器のものが一番お値打ちかと思います。
色や形も数多くあるので選択肢が豊富です。
ただ、割れるので落とさないように気を付けてください。
- 白 上金ハス 正面
- 斜め上から
- 真横から
- 真上から
- 真下から
銅や真鍮製は錆防止のため内部をコールタールの被膜で補強しているものがあります。
それでも錆が心配な方は、「花立オトシ」というものを花立の中に入れてそこに水を入れます。
- 真鍮製 色付 3寸
- 斜め上から
- 内側にタールの膜あり
「花立オトシ」にはプラスチック製や、アルミ製があります。
オトシを入れることで直接水に触れず、銅器が長持ちします。
宗派によって形や色に決まりがあるって本当?
これは昔からの金仏壇、塗仏壇の時から言われていることです。
「お西」は黒色系、「お東」は金色系を付けます。
- 本願寺派(お西)は黒
- 大谷派(お東)は金
花立を置く位置は決まっています
花立を置く位置は香炉の左側になります。
つまり、左から「花立」「香炉」「ロウソク立て」という順番です。
これを【三具足】と呼んでいます。
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大きさに決まりはないけど・・・・
花立の大きさは仏壇のサイズに合わせて決めていきましょう。
ふつう、花立のみで飾ることはなく、そこに生花や造花を差すので、背の高さは、
【花立+水上の花の高さ】
を考えてサイズを選んでください。
花立が大きすぎると、花が仏壇に入らなかったり、アンバランスになってしまいます。
また、大きな仏壇では花立を1対で使用する場合もあります。
この時は、左から「花立」「ロウソク立て」「香炉」「ロウソク立て」「花立」という順番になります。
これを【五具足】と言います。
この場合、花立のサイズを1つの時より小さくしないと置く場所が窮屈になり、「置けない」なんてこともあるので気を付けましょう。
仏壇の幅が50cm程度なら三具足で問題ありません。
平時は三具足を飾り、お盆やお正月などの特別な日は五具足を飾りましょう、としている本山もありますが、現実はなかなか難しいと思います。

っ!・・・・・・えっと・・・・。
仏壇と造花付き花立とのバランスを比較してみたので、ぜひ参考にしてみてください!
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14号の上置仏壇を使用した例
- 花立2.5寸 造花11cm
- 花立3寸 造花15cm
14号の上置仏壇を使用した例です。左側の写真のほうがバランスがいいと思います。
右側は花が大きすぎて奥が見えなくなってしまいました。
しかし花立が2.5寸では水がほとんど入らないので、生花を生けたい場合は3寸でもいいかと思います。
16号の上置仏壇を使用した例
- 花立3寸 造花15cm
- 花立3.5寸 造花20cm
16号の上置仏壇では3寸の花立がちょうどいいと思います。
花は15cmより多少大きくてもいいと思いました。位置を少し左に寄せれば問題ないかなという印象です。
18号の上置仏壇を使用した例
- 花立3.5寸 造花20cm
- 花立4寸 造花25cm
18号の上置仏壇には、左の写真の、花立3.5寸と造花20cmのほうが、バランスがいいと感じます。
どんな花を生ければいいの?
皆さんがイメージする仏花と言えば、「菊」ではないでしょうか?
お墓参りの時も菊の花を持っていくと思います。生花でも長持ちするほうなので好まれるようです。
菊にこだわらず、季節の花々を飾ってもいいですね。
故人が花好きだったのなら、好きだった花を飾ってあげると喜んでもらえるはずです。
ただ、一年中生花を飾っておくのは難しいという意見があるのも事実です。
そんな時は造花や小常花を飾っておくと良いと思います。
お盆や彼岸、お正月には生花を飾り、日常使いには造花を飾る、と使い分けていきましょう。
ご自身で花を選び、故人を偲ぶことが大切なことですので。
まとめ
仏花は香炉、ロウソク立てと並ぶ、仏壇には欠かせない仏具の一つです。
陶器でできたものは銅器や真鍮製より安価になります。
手入れの事や耐久性、コスパなどを考えると陶器製をオススメします。
もちろん、モダン仏壇に合わせた仏具セットも選択肢に入れていいと思います。便利ですからね。
あまり大きすぎると他の仏具と干渉してしまうので、花を挿したことも考えておきましょう。