ロウソク立てとは
「ロウソク立て」「地火灯」「火立て」「ロー立」「燭台」「灯立」と様々な呼び方があります。
当サイトでは【ロウソク立て】に統一します。
ロウソク立てとは、その名の通りロウソクを立てるための仏具になります。
仏壇には必ずロウソク立てを使うので、忘れないように準備をしておきましょう。
少し調べてみるとわかることですが、【ロウソク立て】【香炉】【花立】は並べて置くことになるので、色や材質は揃えたほうが良いでしょう。(上の画像は三具足となります。)
セットで販売しているところもあるので、単品で一種類ずつ買うよりもお得かもしれません。
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それでは、ロウソク立てにはどんな種類があるのかご紹介します。
ロウソク立ての種類
他の仏具同様、陶器や真鍮、銅で製造されているものが多いです。
今回は、よく出荷する代表的なものを紹介します。
陶器のものは種類も豊富で、金属製より安く手に入ります。
こだわりがなければ陶器のものをオススメします。
陶器は割れるのが心配、という声も聞きますが、普通に使えば滅多に割れるものではありません。
毎日洗うお茶碗とは違い、触る機会もすくないですし。
もちろん落とせば割れるし、古くなれば買い替える必要もありますが、コスパを考えると私は陶器をオススメしています。
陶器のロウソク立ての一例
青磁
普及品と言っていいものになります。
金色の蓮が転写されたものもありますが、無地を選ぶ方が多いです。
白
こちらもどこの仏壇店にでも置いてある色です。
メッキ
陶器にメッキが施されているので、パッと見ると真鍮かと思ってしまいます。
他にも、「二度焼」、「錦」、「ルリ」などがあります。最近ではオシャレなガラス製も増えてきています。
デザインを統一した、仏具〇点セットとして販売されているケースも多いです。
陶器に比べると価格が高くなりますが、割れる心配は少ないです。
ただ、錆びてくるので、数年に一度はお手入れが必要になります。
真鍮のロウソク立ての一例
色付
真鍮に黒っぽい色を塗装(色付)したものになります。
他に真鍮の地色の「磨き」や、メッキ加工したものがあります。
どのタイプにするか決めたら、お持ちの仏壇とのバランスを考えてみましょう。
仏壇の横幅に合わせたバランスの目安表を作ってみたので、参考にしてください。
香炉、花立もまとめてあります。
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※ロウソク立ては、小型の上置き仏壇ということを踏まえ、あえて小さめにしてあります。
※上置き仏壇のための寸法です。伝統型や台付の仏壇はこの限りではありません。
※あくまで個人的な目安寸法です。
ロウソク立ての寸法
ダルマ・・・高さ4.8cm
小玉・・・・高さ5.5cm
中玉・・・・高さ6.4cm
2.5寸・・・高さ7.8cm
3寸・・・・高さ9.1cm
宗派によって使う色が決まっている?
浄土真宗大谷派(お東)は金色、浄土真宗本願寺派(お西)は黒色系を使うように。
・・・とされていますが最近は仏壇も変わってきているので、仏具もそこまでこだわることはないと思います。
モダン仏壇や上置き仏壇は50年前はありませんでしたからね。
ただ、たまに細かいことを言ってくる住職や親族が、口を出してくることがあるかもしれません。その時はよく相談して、円満解決の努力が必要かもしれません。
もし、お持ちの仏壇が金仏壇や唐木仏壇で、仏間に入れる程の大きなものでしたら、伝統的な仏具を揃えることを推奨します。
個人的にはモダン仏壇の中にも、伝統的な仏具が入っているのを見ると、「かっこいいな」と思います。
置く場所
ロウソク立ての置く場所は香炉の右側になります。
ちなみに花立は香炉の左側です。
それぞれひとつずつなら「三具足」といい、花立とロウソク立てが1対になり全部で5つになれば「五具足」と言います。
五具足は、よほど大きな仏壇でなければ使いませんので、ほとんどのかたは三具足で問題ないかと思います。
ロウソクの長さには気を付けましょう
ロウソク立てには、もちろん蝋燭(ろうそく)を立て、火をつけてお参りをします。
その時に注意すべきことをまとめてみました。
1.)蝋燭はロウソク立てより短いものにする。
2.)火をつけるときは、膳引きなどを利用し、上空に何もない状態を確認しておく。
1.)ロウソク立てと蝋燭にはバランスの決まりがありません。
が、ロウソク立てより長い蝋燭はやめてください。
長時間、火をつけっぱなしにおくと蝋が溜まり、あふれ出る心配があります。
又、ロウソクが長すぎて上の方に重心があると、転倒の可能性が高くなってしまいます。
2.)火をつけるときは必ず仏壇内部から出して、上空に何もない状態にしましょう。
昔の話ですが、「仏壇から火が出た」なんて話がちらほらあったようです。
仏壇には様々な仏具があります。
紙製の過去帳、布製のりん布団など燃えやすいものが近いです。
仏壇自体が木製ですし、ましてや最近は仏壇の小型化が進んでいます。
絶対に仏壇の中では火をつけないようにしてください。
火を消すときは息で吹き消さず、手で仰いだり、小さなうちわなどで仰いで消しましょう。
ただ、手で消そうとする場合、結構ブンブンするので、間違っていろんなものを倒さないようにしましょう。
また、「ロウソク消し」「火消し」とよばれる仏具もあるので、使ってみると便利かと思います。
そんな時に使う電気ロウソク
毎日のお勤めでロウソクをつけることは大事ですが、先ほどうるさく言ったように火事の心配があります。
そんな時は【電池式のロウソク立て】や【電気コードの付いたロウソク立て】を使ってみてはどうでしょうか?
法事やお盆、お正月の大切な行事のときはロウソクに火をつけ、日常使いの時は簡易的な電池や電気式をつかう、という使い分けです。
法事などでは人の目が多くなるので自分が忘れていたとしても、誰かが消し忘れに気付くかもしれません。
しかし、日々の生活の中ではそうもいかないのが現代社会。
核家族化、死別などで一人の時が多くなりがちです。
ご自身の、そして故人の安らぎのために仏壇はあるのですから。
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ロウソクには木製のものがある
朱木蝋(しゅもくろう)という、木でできていて、全体が朱で塗られたものがあります。
日頃はこちらの朱木蝋を使っていただき、ロウソク立てに立てておくのがいいかと思います。
朱木蝋の基準寸法は、円柱状の部分の長さです。
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まとめ
ロウソク立ては仏壇に必要な仏具になります。
種類も多くあるので好みで選んで構いません。
オススメは陶器製です。
ロウソク立て単品で探すより、香炉、花立と一緒に探し、バランスやデザインを統一すると仏壇がより一層、素敵になるはずです。
ロウソク立ては火を取り扱います。十分配慮してください。
今では電池式や電気コード式のロウソク立てがあります。役立ててみてはどうでしょうか。