宗派別仏具の飾り方
ご存じかと思いますが、仏教には数十の宗派があります。
代表的なところでは、浄土真宗、日蓮宗、真言宗ですね。
本尊はもちろんですが、仏具も宗派によってそれぞれ違います。
仏教に対する考え方、経典が違うので使う仏具も違うというわけです。
大きな伝統型仏壇や唐木仏壇に付ける仏具は、昔からある、いわゆる正式なものを揃えます。
錀灯や瓔珞、電装品の設置は専門業者にまかせたほうがいいので、ここでの紹介は割愛したいと思います。
ここで紹介するのは、上置き仏壇に特化していて、
【簡単】【すぐできる】【アレンジ可】を優先した、仏具設置例です。
最近多い、モダン仏壇や上置き仏壇には、仏具セットという、一式そろったものを合わせることが多いです。
しかし、ここでは、昔ながらの伝統を守りつつ、上置き仏壇用なのに【仏具一式セットではない飾り方】を見ていただきます。
こうすることのメリットは、仏具一つ一つを自分で選ぶことができるという点です。
「自分の仏壇にはこの色のほうが合っている」、と思えば替えていきましょう。
「もう少し小さいほうがバランスいいと思う」というならそれでOKです。
もちろん、この飾り方が唯一の正解ではありません。
あくまで一つのサンプルとしてみていただき、
「あ、こういうのもアリだな」と思っていただければやった甲斐があります。
仏具は仏壇とセット販売されることも多いです。
しかし、ご自身で選んで並べた仏具のほうが大切にしたくなると思いませんか?
これから何十年と家に置いておくものです。
簡単に妥協するより、少し考えてチョイスするだけで、仏壇への愛着も変わると思います。
各宗派別の仏具の飾り方 【小型仏壇特化型】
宗派が生まれた歴史
簡単に日本仏教の歴史的流れを紹介しようと思います。
学校の授業で習ったといいう方もいるかと思います。
ざっくりおさらいしておきましょう。
日本仏教の歴史年表
古墳時代
538年 日本に仏教が伝来
飛鳥時代
593年 聖徳太子が大活躍している。仏教を国づくりの中心にする
660年 道昭により法相(ほうそう)宗が開かれる
奈良時代
740年 良弁により華厳(けごん)宗が開かれる
東大寺(華厳宗大本山)の大仏が完成。「奈良の大仏」といった方がわかりやすいですね
759年 鑑真により律宗が開かれる
平安時代
806年 最澄により天台宗が開かれる
817年 空海により真言宗が開かれる
1117年 良忍により融通念仏宗が開かれる
1175年 法然により浄土宗が開かれる
鎌倉時代
1191年 栄西により臨済宗が開かれる
1224年 親鸞により浄土真宗が開かれる
1227年 道元により曹洞宗が開かれる
1253年 日蓮により日蓮宗が開かれる
1274年 一遍により時宗が開かれる
こうしてみると、現在の主な仏教は平安時代、鎌倉時代に集中していることがわかります。