【考察と体験談】仏壇店の【〇割引の話】

新聞広告やチラシで、

「今なら店頭仏壇が全て50%オフ」
「一点限り、定価の8割引き」

なんて、大々的に打ってるのを一度は見たことがあると思います。

「安い!」と思われる方と、「・・・怪しい」と思われる方の2パターンにだいたい分かれます。

例えば、

「100万円→8割引き→20万円」という仏壇が売っていたとします。

実際この仏壇はお買い得なのでしょうか?

正解は、「適正価格」です。

 

ズコーッとなってしまいそうですが、これが現実です。

●何でこのようなことをするのか?

●実際にお値打ちなものはないのか?

このようなことを、実体験も含めてお話していきます。

値引きは見た目のインパクトのみ

 

閉店セールの店イラスト

仏壇を買おうとする方の中には、何件か回って「いくら引いてくれるの?」とお店同士を競わせたり、価格交渉したりするでしょう。

 

多少の値引きはしてもらえることが多いですが、いきなり「8割引き」となったりすると、逆に不信感を抱くかもしれません。

日用品や食料品ではありえないからです。

 

では、なぜ仏壇店はこのようなことができるのでしょうか?

 

それにはまず、仏壇店の仕入れ価格を考える必要が出てきます。

お店も商売です

損をすることは絶対にしません。

必ず利益が出るように売ります。

 

では、この割引された仏壇の本当の値段はいくらなのでしょうか?

 

仏壇の定価は特に決められておらず、各店でいくらでも設定していいことになっています。

カタログなどに定価が書いてあったりしますが、これはあくまで希望小売価格です。

 

例えば、仕入れ価格が10万円で定価が100万円だとします。

定価通りに売れれば90万円の儲けです。

しかし、まず売れません。

 

そこで、8割引きと銘打って20万円で売り出します。

お客さんにはとても安く感じることでしょうが、お店にとっては10万円の儲けが出るので、商売として成り立ちます。

これは極端な例ですが、考え方はこんなものです。

 

つまり、何割引きにしようが、ちゃんと儲けが出るようになっているし、初めから「値段相応の仏壇だった」ということです。

 

見た目の割引額に惑わされないようにしましょう。

 

 

と、ここまではどこかで聞いたような話だったと思います。

 

しかし、ここからは、【仏具問屋の私が実際経験した話】になります。

実は、本当にいいものを利益度外視で安く売っているお店もあります。

「え~~~っ」と驚かれるでしょうが、事実です。

 

10年以上仏具問屋で勤めていますが、このようなことは1件、2件ではありません。

 

なぜこのようなことが起きるのか?

 

現在、仏壇店の高齢化が進んでいます。

平均年齢は60歳近いでしょう。

個人で経営されているところはもっと上かもしれません。

個人経営のお店には、むかし買って置いてある仏壇が数多くあります。

いつか売れるだろうと思って仕入れたものです。

景気のいい時は、仕入れれば仕入れただけ売れたと聞きます。

 

しかし、時代の流れとともに仏壇は小型化し、金仏壇が売れない時代になりました。

あの頃仕入れたものは金仏壇ばかり。

跡継ぎもいないし、自分の代で店をたたむつもりの経営者たち。

 

はて、困った。店をたたんでは仏壇が売れない。

ただ、このまま店を開けてても経費がかさむ。

処分と言っても今のご時世お金がかかる。

 

こういった場合、仕入れ値よりも安く売ってしまうことがあります。

売れずに置いておくよりも、いくらかでも現金にした方がいいと考えるからです。

 

この現象は主に金仏壇で起きています。

巾2メートル程ある大仏壇で、通常600万円のものを100万円で売ったというご主人もいました。

30年ほど前に仕入れたそうですが、置いておくだけでも悪くなるものですから、金具のメッキ直しや塗り直しまでして、この前やっと買い手が見つかったそうです。

 

なんだか気の毒になりました。

 

こんな事例はこれからも増えていくと確信しています。

倒産品は大丈夫?

開店セールのお店イラスト

最近増え始めましたが、倒産品を集めて売るお店があります。

コンビニの跡地を借りて仏壇店が急にオープンします。

 

こう言ったお店は全国の倒産したお店から仏壇を安く買い叩き引き取り、それを販売しています。

土日だけ営業して人件費を節約しているお店もあります。

 

ある程度売りつくすと、いつの間にか店はもぬけの殻になっています。

 

昔から「バッタ屋」などと呼ばれています。

バッタのようにあちこちピョンピョンと飛び回るからこの名で呼ばれるようになったとか。

 

このようなお店は〇割引セールを常時しています。

限定品と謳い、特価で販売しています。

 

倒産した店から店全ての物を非常に安く買い取り、売れるものを並べています。

ほぼタダ同然で買い取っていますから、売れた時の利益は大きいでしょう。

このような営業スタイルを善意的に見るなら、倒産した店から仏壇を買い取ってあげて、それを消費者に安く提供する。

いわば、「WIN-WIN」の関係を築いています。

一見よさそうですが、問題はないのでしょうか?

 

こういった経営をしている知り合いがいないので、多くの疑問点のみをあげていきます。

(新しい情報や、疑問点の回答がわかり次第、随時更新していきたいと思います。)

・品質に問題はないのか?

・仏具はどうするのか?

・保証はあるのか?

・修理の時の対応は?

品質に問題がないか心配です。

倒産品として売っているわけですから、きっと以前の仏壇店の店頭に何年も並んでいた可能性があります。

 

仏壇も経年劣化します。

手入れもせずに置いておけば悪くなります。

 

蝶番はザビてないでしょうか?

塗りに痩せはきてませんか?

日焼けの程度は?

骨組みが歪んですき間はできていませんか?

仏具は揃えてもらえるのでしょうか?

仏壇を格安で手に入れても、本尊や仏具がなければ意味がありません。

仏具はどうするのでしょう?

 

仏具や本尊が適正価格ならいいのですが、割高なものを勧められないでしょうか?

きちんと宗派に沿った仏具を揃えてくれますか?

販売員の知識はどの程度なのでしょう?

設置は誰がしてくれるのでしょう?

 

送料を取られ、玄関先まで運んで「はい、おしまい」では無責任すぎますよね。

保証はあるのでしょうか?

バッタ屋と呼ばれるお店は、数年、短いと数か月で別の地方へ行ってしまいます。

いつでも連絡が取れる状態になっているのでしょうか?

修理をしてほしい時、対応してくれますか?

先ほど述べたように、倒産品は何年も店頭に並んでいた可能性があります。

未使用とはいえ、10年置いてあった仏壇だとしたら、買った1年後にはもう製造から11年たつことになります。

 

いつ不具合が起きてもおかしくありません。

その場合の修理対応はどうなっているのでしょう?

白い花 蓮

などなど、数多くの疑問が湧いてきます。

安さ優先で選ぶことを否定はしませんが、信頼できるお店かどうかは、よく確認した方がいいと思います。

 

仏壇は今後何十年も家に安置しておくものです。

何かあった時、すぐに対応してもらえるお店選びが大切ではないでしょうか?
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