年末になると皆さん、大掃除をすると思います。
仏壇もこの大掃除に合わせて綺麗にされる方が多いです。
「しばらく仏壇を掃除をしていないなぁ」と、後ろめたい気持ちになる方も多いのではないでしょうか?
金仏壇とモダンな仏壇では【掃除の仕方】も【道具】も違ってきます。
ここでは、あると便利な道具をご紹介していきます。
金仏壇で使う掃除道具の紹介
金仏壇をお持ちの方は掃除の時こんなことにお困りではないでしょうか?
・水拭きしていたら金箔がはがれてしまった。
・黒塗りの一部がくすんでいたので拭いてみたが「綺麗にならない!」
一番多いのが、金箔部分を磨いてしまい、金箔が取れてしまうことです。
金箔をこすらずに綺麗にする道具がこちら!
仏具洗浄剤【2001】
金箔や漆製品、唐木を洗える【2001】という液体です。
植物性なので、体に付いても肌荒れしません。
しかも水性で安全です。
【2001】のすごいところは、ゴシゴシこすらなくてもよく、スプレーしてしばらくすると汚れが浮いてきて、水で洗い流せば綺麗になる点です。
塗り位牌や、金箔の仏具や仏像などの金箔製品にもってこいの1本です。
簡単に使い方を説明します。
持ち運べる仏具でしたら洗面所に持って行きましょう。
ぬれた仏具を置くために近くに新聞紙を敷いておくと床が濡れません。
洗面台で仏具全体に【2001】をシュシュッと拭き掛けます。
全体にまんべんなくスプレーしましょう。
10秒くらい待ちます。
汚れがひどい場合はもう少し待ちます。
そして水で洗い流します。
あらら、金箔がピカピカに!
金箔部分を触らないようにそっと新聞紙の上に置きます。
後は乾くのを待つだけです。
濡れた仏具はドライヤーを使ったり、天日干しにすると早く乾きます。
水に濡れたままの状態が続くのは仏具に(木製は特に)良くないので早めに乾かしましょう。
私も実際に使っていますが、本当に綺麗に汚れが落ちます。
特有の匂いがしますが、キツイ匂いではありません。
化学薬品ではないので、ラッカー薄め液やペイント薄め液とは違い、害もなさそうです。
手がヌルヌルしますが、石鹸で洗えばすぐに落ちます。
実際に使用した時の写真がこちらです。
この程度の汚れなら簡単に落ちます。
予想以上に綺麗になりました。
ただ、実は失敗もしています。
写真には写っていませんが、ハケを使って汚れを洗い流していました。
そうしたら、文字の周りの金箔が擦れてしまいました(泣)
こうなると、箔を押し直すしかありません。
古い位牌は特に注意が必要でした。(反省)
金箔以外の部分ならまだいいのですが、金箔はすぐにはがれてしまいます。
こうなるともう素人では元に戻すことができません。
仏壇店に持って行けば直してくれますが、無駄なお金を使いたくないですよね。
掃除をしたのに、そのおかげでお金を払うほどバカらしいことはありません。
頑固な汚れが取れない時は、スッパリあきらめましょう。
どうしても気になる場合は仏壇店に持っていくことをオススメします。
金箔を押し直してくれ、綺麗になります。
ただ、最近の仏壇店には職人が常駐していないので、時間が掛かる場合があります。
こびり付いた蝋を取る、その名も【ローがとれます】
ローソク立てに溜まった蝋を簡単に取ることができる液体です。
スプレー缶タイプなので仏壇の中で作業をすると大変なことになります。
仏壇から出し、家の外で作業することをオススメします。
仏壇に垂れてしまった蝋も取ることが可能です。
スプレーしたら蝋になじむまで少し待つのがポイントです。
体に害のない植物性液を使用しているので、体に優しくなっています。
~本体に記載されている特徴~
・天然多糖類(植物性)を加えてありますから肌荒れの心配がありません。
・床などに多く使用しても布、紙などで簡単に拭き取れます。
・拭き取った後は滑る心配がありません。
・金箔・うるし・唐木・白木・金属・ガラス・畳・紙など、あらゆるところに使用でき、色の変化がなく、御仏具なども傷める心配がありません。(布には効果がありません)
・撥水性が非常によいので、液を拭いた後、簡単に乾燥します。
綺麗にした後は、姉妹品の「ローカット」を吹き付けておくと、今度掃除するとき楽に蝋を取ることができます。
金属磨きの定番【アモア】【ソフトアルボン】【ピカール】
真鍮、銅、アルミなどの金属の汚れを落とす研磨剤です。
【アモア】は黄土色の練り状(冷蔵庫に入れてあるバター位の硬さ)です。
【ソフトアルボン】は白いクリーム状で、アモアより柔らかく、歯磨き粉に似た質感です。
【ピカール】は乳白色のちょっととろみのある液体です。
【アモア】のほうが目が粗いので、【アモア】の後に【ソフトアルボン】【ピカール】の順に作業するとより綺麗に仕上がります。
金属磨きを使用時に、注意しなければいけないことがひとつあります。
それは【メッキ加工】されたものには使ってはいけないということです。
メッキがはがれてしまいます。
【アモア】のサイズには、50g、200gの2種類、【ソフトアルボン】には「小」と「大」の2種類、【ピカール】には、180g、300g、500gの3種類があります。
たくさん使うものでもないので、どれも小さいサイズで十分事足りると思います。
ドブンと漬け置くだけでピカピカ【ニューテガール】
アモアやピカールは磨いて汚れを落としツヤを出すのに対し、この【ニューテガール】は希釈液に漬け置くだけでツヤが出るというすごい商品です。
しかも体に害のない植物性です。
薄めて使うので経済的にも助かります。
指では入らない細かい彫刻部分も綺麗になるので、こするタイプより楽に、早く細部までピカピカになります。
仕様上の注意点が2つほどあります。
それは、真鍮製品のもののみに限定されている点です。
さらに、3分以上漬けると変色の恐れがあるということです。
また、漬け置くための大きな器(バケツ)が必要になります。
とっても楽で最高な商品ではありますが、実際に使用してみるとちょっとがっかりすることがあるかもしれません。
それは、想像より汚れが落ちないことがあるからです。
軽い汚れなら落ちますが、何年もたった頑固な汚れには効果が薄いです。
触らずに汚れを落とすには限度があるので、しつこい汚れには、こすって落とす【アモア】や【ピカール】がオススメです。
~外箱に記載の特徴~
・植物性の人体に極めて優しい洗浄液です。
・労力がかかりません。
・真鍮仏具、真鍮神具に使用できます。
・ツヤが良くなり、持続します。
・ご使用の真鍮製品を傷めません。
~外箱に記載の使用方法~
ニューテガール希釈液で洗浄(約20倍~30倍に水でうすめる)
⇩約30秒
水洗い(液の付着が取れるまで)
乾拭き(乾いた柔らかいきれいな布、又はガーゼ)
テガールダスターで拭く(艶をより出します)
黒塗りのくすみを取る艶出しの道具【ニューグッド】
金仏壇や仏具の黒く塗ってある部分は、「漆」か「カシュー塗料」が使われています。
年数がたつとくすんで、白っぽくなることがあります。
全体的にくすんでいるのなら気づくことはほぼないし、さわらないほうがいいのですが、一部だけがくすんでいることがあります。
そんな時に【ニューグッド】で磨いてあげると、艶が出て綺麗な輝きが戻ります。
液体を綺麗な布に適量付け、こするだけです。
もちろん仏具にも使えるので、気になるところはコシコシしてみましょう。
同じような道具に【ぶつだんつやだし】という商品もあります。
用途は同じです。
ぶつだんつやだし 小 60g (6221-0100)
スプレータイプの【仏壇クリーナー】
広範囲に使用したいときに便利です。
パタパタほこり払いに使う【毛材】
ハタキのことです。
ニワトリの羽根やダチョウの羽根(オストリッチ)が材料です。
今では化学繊維のものもあり、そちらも便利です。
日常の掃除にも使えるので、1本用意しておくと何かと便利。
100均でもみかけます。
他にも色々な道具が存在します
今回紹介したものはほんの一例で、各メーカーから様々な掃除道具が発売されています。
使ったことがないものもあるので、機会があれば使った時にレビューを掲載したいと思います。
モダン仏壇に使用する掃除道具
モダン仏壇や家具調仏壇とよばれる仏壇は金箔を使っていないものがほとんどです。
なので、金仏壇ほど手間が掛かりません。
はっきり言うとタンスなどの家具と変わらない材料ですので掃除も楽です。
〇乾いた布(ぞうきん)
ハタキでほこりを軽く払った後に乾拭きをします。
湿気は木材の塗装に悪いので水拭きは避けましょう。
仏具が陶器やガラス製の場合は水拭きで構いません。
特別な道具が必要ないので説明も以上になります。
まとめ
仏壇や仏具の掃除道具には、金箔を使っている、いないでずいぶん変わってきます。
金仏壇に必要な掃除道具が多いのに対し、モダン仏壇は一般的な掃除道具で十分です。
こういった手間が掛からないという点も、モダン仏壇が普及している原因のひとつかもしれません。
仏壇は普段掃除をしない方が圧倒的に多いです。
だからこそ、年末やお盆にはしっかり時間を掛けて綺麗にしてあげて欲しいです。
何年もほったらかしにしておくと、汚れもたまり大掛かりな掃除が必要になったりします。
これは仏壇仏具に限ったことではありませんが。