お客様からの依頼で、白木位牌の2.5寸という小さな位牌を作りました。
白木の位牌は【野位牌】【仮位牌】とも言われています。
葬儀から四十九日の間、祭壇に飾っておくための位牌です。
その間に【本位牌】という、黒塗りの位牌を用意しておきます。
詳しくはこちらを参考にしていただければと思います。
位牌が必要な時にすることは?【大まかな流れ解説】このサイトを検索してこられたあなたは、「故人の葬儀が終わったら、位牌を用意しなければいけないと言われた」「葬儀場の人は何も教えてくれなかった」「白い木の位牌[…]
既製品でよく使われている白木位牌は、札丈が6寸で、総丈が25cmくらいになります。
しかし、今回の依頼は、なるべく総丈を小さくしてほしいと言うことでした。
札丈を2.5寸(約7.5cm)にして、台座も台形の形と、いたってシンプルな造りにしました。
もちろん、既製品にはないので、名古屋の職人の方にお願いして作ってもらいました。
初めは、京中台や春日の形で見積もりを出しましたが、もっとシンプルでいいということだったので、台形になり、札板も面取りはしないことになりました。
この形は既製品では【一重】と呼ばれています。
規格寸法には札丈6寸と、8寸があります。
2.5寸というこんな小さな白木位牌を注文いただくことは今までなかったです。
用途は聞いていませんが、3本注文いただきました。
本位牌の生産で有名なのは、滋賀(彦根)、和歌山、福島(会津)です。
有名メーカーへ依頼してもいいのですが、見積もりが高くなることに・・・・。
そこでいつもお願いしているのは、名古屋の職人さんです。
名古屋にも位牌を作る職人さんはみえます(少ないですが)。
地元なので、何かと融通が利くのも利点です。
打ち合わせも対面でできますし、修正してほしい時はすぐに持っていけます。
仏壇業界は職人の高齢化、廃業が問題になっています。
どの地域も同じ問題を抱えているとは思いますが、この業界の平均年齢はかなり高いと思います。
位牌や仏具は、今回のように特注品も対応できる場合があるので、皆さんお気軽に仏壇店へ相談してはいかがでしょうか?