位牌が必要な時にすることは?【大まかな流れ解説】
このサイトを検索してこられたあなたは、
「故人の葬儀が終わったら、位牌を用意しなければいけないと言われた」
「葬儀場の人は何も教えてくれなかった」
「白い木の位牌はもらったが、それから何をすればいいの?」
と疑問をお持ちの方が多いでしょう。
ここでは失敗しない位牌の選び方をみなさんにお伝えしていこうと思います。
~位牌完成までのおおまかな流れ~
1.)
先祖の位牌と「同じにする」か、「別にする」か決める
2.)
寸法を調べる
3.)
店舗かネットで購入
4.)
文字(戒名)を書いてもらう
5.)
住職に「魂入れ」をしてもらう
1.)先祖の位牌と「同じにする」か、「別にする」か決める
仏壇をお持ちで、先祖の位牌がすでにある場合は、その位牌と同じ形にする方が多いです。
その時は、同寸か一回り小さい位牌にすることをおすすめします。
もちろん別の形にしても問題はありませんので、故人のことを思いながらお好きな位牌を選んでください。
それでも大きさは、同寸か、一回り小さくしておきましょう。
2.)寸法を調べる
初めての位牌の場合は、仏壇の大きさと本尊とのバランスでサイズを選びます。
実は、特に決まりはないのですが、おおよその目安は後述していますので参考にしてください。
3.)店舗かネットで購入
最近は葬祭場の紹介などで、葬儀とセットのように仏壇・位牌を買われる人が多いようです。
もちろんメリットもあり、便利です。
納得していればそれで問題ないと思いますが、仏壇店には仏壇専門店のメリットが、ネットショッピングにはネットのメリットがそれぞれあります。
知らないよりは知っていた方が選択肢の幅が広がりますので、それぞれの良さを簡単にご紹介します。
仏壇店(実店舗)で購入した場合
メリット
専門知識が豊富な店員さんが多い。
一から相談に乗ってくれるので、すべてを任せられる。
デメリット
欲しい位牌がなく、取り寄せになる場合がある。
ネットショッピングで購入した場合
メリット
全国から位牌を探せるので、特にモダンな位牌を探している時はとても便利。
比較的安く入手可能。
デメリット
現物が届くまで安心できない。
こちらの知識もある程度必要になる。
葬儀社の紹介で購入する場合
メリット
葬儀からの流れで一人の担当が手配をしてくれるので、連絡窓口が一つになり時間短縮になる。
デメリット
他店と比較検討が難しいので、相場がわかりづらい。
葬儀社のマージン分、割高になる可能性がある。
4.)文字(戒名)を書いてもらう
位牌を購入すると同時に、戒名を書く、又は、彫ったります。
詳しくはこちら↓の方で解説しています。
このページを読み終わったら、クリックお願いします。
前回、位牌の大きさや種類を検討し、間違いないものを選んでいただけたかと思います。まだ選んでいないという方はこちらから読んでください。位牌を初めて選ぶ時の注意点などを掲載しています。[sitecard subtitle=初めての位[…]
5.)住職に「魂入れ」をしてもらう
ご自宅で住職に「魂入れ」をしていただきます。
白木位牌と塗り位牌のちがい
白木位牌とは・・・
お通夜の時、白い木でできた位牌が用意されたと思います。
これを【仮位牌】【白木位牌】【野位牌】などと呼んでいます。
主に葬儀の時に使うものです。
この位牌は四十九日までに塗り位牌と換えるため、換え終わったら処分してかまいません。
換える前に塗り位牌への魂入れを住職に頼みましょう。
魂入れの儀式が済んだ白木位牌は必要ないのでゴミ箱へ・・・
というのではあんまりので、葬儀場の人に引き取ってもらうか、お寺の住職に相談するといいでしょう。
適切な対処の仕方を助言していただけます。
「開眼供養」「お性根入れ」ともよばれています。
塗り位牌とは・・・
「本位牌」とも呼ばれ、皆さんがイメージするいわゆる「位牌」と言っているものです。
ただ、位牌にはとてもたくさんの種類や大きさがあるので、わかりやすく説明していきたいと思います。
位牌の選び方
皆さんが思っている以上に位牌には種類があります。
しかし、宗派によっては使わないところもあります。
※浄土真宗系は位牌ではなく、法名軸を使うよう教えています。
ただ、
「この宗派ではこの位牌を使いなさい!」
「これを使ってはだめ!」
という決まりはありませんので、趣向や予算に合わせて選んで大丈夫です。
大きさもいろいろあるので、もし仏壇が決まっていたら仏壇とバランスのとれたものにしましょう。
具体的なサイズの決まりはないのですが、一定のルールみたいなものはあります。
ルールその1.)
仏壇に初めて位牌を入れる場合、本尊の総丈より小さくする。
ルールその2.)
もうすでに位牌があり、追加する場合は同じ大きさか一回り小さめの位牌にする。
ルールその3.)
水子位牌(生まれる前に亡くなった赤ちゃんの位牌)は一番小さい位牌で。
仏壇に初めて位牌を入れる場合、本尊の総丈より小さくする。
ほとんどの場合、位牌より先に仏壇を決めていることが多いでしょう。
まだの方は、おうちにあった仏壇を選びましょう。
はじめまして、仏具問屋といいます。10年以上、仏壇仏具の卸問屋に勤めています。 現在も日々勉強中ですが、少しでも皆さんの、「仏壇や仏具の心配事」がなくなるように、頑張ります。 […]
どんな本尊を祀るかを決めましょう
仏壇は決まりました。
本尊はどうされましたか?
本尊には主に【掛軸】と【仏像】があります。
どちらを選んでも構いません。
どちらも、総丈を測ってください。
まだ決まっていないのなら、こちらもあわせて読んでみてください。
読み終わったら戻ってきてくださいね。
仏壇の購入を考えている皆さんは、本尊のことをお考えでしょうか? 仏壇店では、よく「仏具付き」として仏壇を売っていたりします。この場合、本尊や脇侍は別料金のことが多いです。もし、本尊まで含んでいるのな[…]
本尊より小さい位牌を選ぶ
位牌は本尊よりも小さいものを選びましょう。
なぜか?
仏様の弟子になったことを証明するために戒名をもらって位牌を作ったのに、
故人の位牌のほうが大きくては、具合が悪いですよね。
画像クリックで拡大
【 本尊に対しての位牌寸法】の目安表を作ってみたので参考にしてください。
上置き仏壇を想定して作成しました。
位牌の寸法のはかり方
位牌のはかり方は「寸」が基準となります。
そして、文字を書く板部の長さ(札丈)で位牌の大きさを表示しています。
例えば、千倉座の4寸と言えば、札丈約12センチ、総丈が約20センチとなります。
なので、ネットやお店で目的のものを探すときは種類、札丈、念のため総丈も調べてから始めると、
スムーズに進みます。
具体的な位牌の数々を紹介
一例ですが、私がよく出荷している位牌たちです。
「京型」と名に付くものは全ての作りが丁寧です。
京型千倉座からコメント
「みんなから品があるねって言われます。」
勝美からコメント
「ナンバーワンよりオンリーワン!」
などなど。
人生で位牌を買うなんて1回か2回ですよ。
自宅に先祖の位牌がある場合
お家に仏壇があり、先祖の位牌も入っている場合はどうしたらいいでしょう。
一般的には、同じ種類で先代の位牌と同じ大きさか、一回り小さいものを選びます。
それはなぜか。
「自分が生まれ、人生を全うできたのは先祖代々のおかげ」
「先代より大きくしては申し訳ない」
という日本人の価値観が原因のひとつではないかと言われています。
ただ、あくまで基本なので守らなくてもいいです。
故人に合うのはどれか、を一番に考えて選んであげてください。
法要などのとき、住職や親戚などにブツブツ言われるかもしれません。
しかし、位牌を選んだあなたの、故人に対する強い想いがあれば、私は尊重したいと思います。
結局、位牌はどこで買うのがいいの?
改めてですが、
【仏壇店(実店舗)】、【ネットショッピング】、【葬儀社の紹介】の3パターンが一般的です。
仏壇店で買う場合の流れ
仏壇店で購入する場合は、
白木位牌を持っていくか、写真を撮って持っていくか、
住職に書いてもらった戒名の用紙をもっていくと話がスムーズに進みます。
専門家なので知識も豊富でいろいろ教えてもらいながら選ぶことができると思います。
先祖の位牌がある場合は、寸法や種類を確認しておいたほうがいいでしょう。
仏壇店の中には営業してるのかわからないような店があります。
のぞいても真っ暗だったりして。
そこは勇気を出して入りましょう!!
意外な掘り出し物があったりしますよ。
ネットショッピングで買う場合の流れ
ネットで購入する場合は、「位牌 種類」「位牌 販売」などと検索すればいっぱい出てきます。
位牌の購入だけでなく、戒名も書いたり彫ったりしてくれるサイトが多いです。
住所などを登録するように、戒名も入力することになります。
その時、字の間違いには気をつけましょう。
最近では白木位牌の写真を送ればいい所もあります。
これだと間違いがないので安心ですね。
後日、確認の電話や、校正した原稿がメールで来たりして、間違い防止をしているサイトが多くなりました。
葬儀社の紹介で位牌を買う場合の流れ
この場合は、葬儀の流れで本位牌も購入となります。
戒名もわかっているので、位牌を選ぶだけになるはずです。
一番手間がない買い方だと思います。
葬儀社から紹介という形で仏壇店に行ったとしても、話が通っているので、比較的短時間で手続きは終わります。
ただ、間に葬儀社が入っていることで、通常より割高になっている可能性があります。
そこを納得するか、しないかです。
最後に、位牌を選ぶ時の注意点
知っておいてほしいことが一つ、
「安いものにはそれなりに理由がある」です。
同じ大きさ、同じ種類なのに値段が大きく違うものがあるとします。
それは主に、国産か海外製の違いによるものです。
国産のものは木地の材質から検品をし、本漆を使い、塗りの工程にも時間をかけています。
何回も塗りを重ねることで深みのある色味を出しています。
職人が手作業で磨く工程もある位牌だってあります。
「傷ひとつない」とはまさにこのことです。
その逆に海外製品は工程を簡素化しています。
見た目はほとんど変わりませんが、数十年が過ぎ、位牌にヒビが入ってきたり、
金箔の色が変色したりしてくることもあるようです。
「あるようです」と書いたのは私自身、10年以上海外製品も小売店に卸していますが、
海外製という理由で悪くなった状態の位牌をまだ見たことがないからです。
クレームもありません。
いくら国産のものでも古くなったり、ほったらかしにしていれば状態は悪くなります。
あくまで海外製と比べれば、割れや変色のリスクが減ると言うことです。
「位牌は故人そのもの」とよく小売業者の方と話します。その通りだと私も思います。
個人的な意見ですが、せめて位牌はいいものを買うことをおすすめします。
ここでいう【いいもの】とは、値段が高いだけのものではなく、
品質表示がきちんとされていて、信頼と補償のある販売店の位牌を差します。
まとめ
・先祖の位牌と同じ形にするか、ちがうものにするか決める。
・実店舗で買うかネットで買うか決める
・仏壇、本尊のサイズに似合う寸法にする
・後は予算と故人への想いで決断
位牌は大切な人の分身です。
後悔しない選択ができるよう応援しています
位牌を買ったら「本位牌に戒名を書いて(彫って)もらおう」に続きます。
前回、位牌の大きさや種類を検討し、間違いないものを選んでいただけたかと思います。まだ選んでいないという方はこちらから読んでください。位牌を初めて選ぶ時の注意点などを掲載しています。[sitecard subtitle=初めての位[…]