三つ折り本尊を仏壇で使うのは「あり?なし?」

三つ折り本尊とは、【持ち運びができるご本尊】として知られています。

その名の通り、3つに折り畳まれていて、中心にご本尊、その左右には脇侍が貼られています。

三つ折り本尊真言宗
中心に大日、左に不動、右に弘法(真言宗)
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本来の使い方と、仏壇の中で祀る方法

本来は、近場の外出や旅行の時に持ち歩いて、守り本尊としても利用されています。

三つ折り本尊見本閉じた状態
三つに折り畳んだ状態

ただ一部ですが、三つ折り本尊を【仏壇の本尊として】お祀りする方もいます。

 

しかし、大きな仏壇(巾70cm以上や、高さが160㎝以上など)に入れている人を見たことはありません。

 

ほとんどは小さい仏壇のために入れています

小さい仏壇とは、下に台がない【上置き仏壇】や、現代チックな【モダン仏壇】のことです。

目安として、「一人で持ち運びができるか?」を基準にするといいでしょう。

 

小さい仏壇だと、スペースの問題で木像が入れられなかったり、掛軸の丈が長すぎて掛けられないことがあります。

そんな時に三つ折り本尊が祀られます。

具体的な祀り方

三つ折り本尊は立てて祀りますが、うまく立たないこともあります。

折り目をうまく調整してやれば大抵立つのですが、それでも不安定な時は専用の台座を利用します。

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左右に突起が付いていて、そこにうまく「掛かるように」置きます。

他にもスポっとはめ込めるように溝があるタイプもあります。

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仏壇に祀るのは【アリ】か?

個人的な意見ですが、オススメはしません

理由は一つ。

どの仏壇にもしっくりくるサイズを探すのが難しいからです。

 

三つ折り本尊は本尊の目線が低いので、手前に仏器や湯呑みを置くと仏様が隠れてしまいがちです。

このサイズ感なら大丈夫

三つ折り本尊(小)との高さ比較
三つ折り本尊(高さ11cm)と湯呑み1.5寸と仏器(小)

体半分程度ならまだいいのですが、首から下が全く見えなくなるようではバランスが悪いと言えます。

これはアウト

三つ折り本尊(小)と茶台など
それぞれ台に載せただけでこの高さ

台に載せたりして調整するくらいなら、掛軸や小さな木像を買った方が立派に見えますし、バランスもいいはずです。

さらにアウトの例

三つ折り本尊(中)と仏器膳
仏器膳に載せたら・・・・

でも「仏壇はいらない」という方には、三つ折り本尊をオススメします。

仏壇に入れないなら三つ折り本尊がオススメできる理由

例えば、遺骨を入れる骨壺をタンスの上に置いておくだけでは何だか寂しいですよね。

そんな時、三つ折り本尊を骨壺の後ろに置くだけでも荘厳さが出ます。

三つ折り本尊(中)と骨カメとローソク
三つ折り本尊(中)と名刺盆(小)と骨壺2寸と電池式ローソク立

「あ、このスペースは特別だな」と感じるはずです。


 やむを得ず位牌、湯呑み、おりん、仏器、ローソクだけと簡略化した場合でも、三つ折り本尊があると雰囲気が変わります。

三つ折り本尊(中)とセット2

種類

三つ折り本尊台座アップ三つ折り本尊には各宗派あります。

メーカーによってサイズも違ってくるので、自身でどのサイズがいいか検討してみましょう。

 

本尊の絵もメーカーによって違うので、気に入った絵で決めるのもアリです。

 

仏壇店に買いに行くと在庫がなかったり、気に入る絵がないこともあるので、こだわるのならネットで探すことをオススメします。

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「三つ折り本尊」の一般的な価格帯

三つ折り本尊の台使用例サイズによって変わりますが、大抵4~8千円程度で買えます。

 

掛軸を3幅(3枚)買うよりは安くなります。

もちろん木像よりも。

 

なぜ安いかというと、見てわかる通り、「三つ折りの台紙に印刷紙が貼ってあるだけ」だからです。

 

掛軸のように表装がされているわけでもなく、木像のように職人が時間を掛けて作業するわけでもありません。

 

手間が掛かってないのです。

このような理由から、低価格が実現しています。

まとめ

三つ折り本尊(中)と骨カメとローソク上から見た三つ折り本尊はコンパクトで持ち運びのできる本尊です。

最近では、仏壇の中に祀ったり、簡略化したい場合に使う方もいます

 

ただ今後、三つ折り本尊が掛軸や木像の代わりとして普及していくとは思いません。

TPOに合わせて、何がベストなのか検討してから購入しましょう。